0から始める星空写真

素人がいきなり始めた星空撮影、低予算・低テクニックでどこ迄撮れるか!?

M82付近、高銀緯分子雲添え

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撮影年月日:2019年4月4日

撮影場所:士別市上士別町

カメラ:Nikon D810A

赤道儀:JILVA-170

BORG90FL 360mm f4 ISO3200 180秒 16枚コンポジット トリミング処理

 

カメラをフルサイズのD810Aに変更してしまったため APS−CサイズのPENTAX KPを使用していた時より実質広角化してしまったBORG90FL、春先の銀河は対象としては小さいので厳しいかなと思いながらではありましたが、せっかくJILVA-170がナンチャッテ赤道儀状態で運用ができる様になりましたので、今までのポタ赤ターンテーブル直付けでは難しかった北天の天体にも望遠レンズが向けて見ました。

導入に四苦八苦しながらもなんとか見つけましたM81&M82!!

生まれて初めての遭遇に大興奮です。(裏を返すとこの3年間見つけることが出来なかった言うことですが(泣))

早速コンポジット後、強調処理に入ると何だか星雲の隣にボンヤリ雲のようなものが…

画像処理の失敗かと最初は思いましたが、どうやら高銀緯分子雲の濃い所が見えているみたいです。無理矢理強調したので肝心のM81&M82のディテールは吹っ飛んでしまいましたが(笑)まさか総露出1時間にも満たない今回の撮影でお目見得出来るとは思っていなかったので先ずアップさせていただきました

地元の暗い空に感謝ですね

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普通にクローズアップするとこうなります。意外とまともに見えるかも(笑)

 

 

D810A 宇宙は赤かった 〜オリオン座〜

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撮影年月日:2019年3月10日

撮影場所:士別市上士別町

カメラ:Nikon D810A

赤道儀:JILVA-170

BORG90FL 360mm f4 ISO3200 120秒 13枚コンポジット

 

JILVA-170到着を待つ半年の間にコツコツと貯めたヘソクリが良い加減に貯まり、Nikon純正天体用カメラD810Aの購入が出来ました。使い方もよくわからないまま試写という軽い気持ちで撮影しましたが、予想以上に写りますね、馬頭星雲周辺は予想していましたが、淡い分子雲までもトータル30分未満の露出でここまで写るとは少々ビックリです。こんなことならしっかりと時間をかけて撮影するべきでした(˚ ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )

ただPENTAX KPと比べて劣ると感じるのはライブビューでの星の見え方ですね、KP+BORG 90ならM42の中心部がボンヤリ見えるくらいで微光星もバッチリですが、D810Aのライブビューは暗いです(泣)

プレビューの増感モードをもってしても微妙な上にノイジー、ここは後発のKPに軍配の上がる所ですね。

露出時間はたっぷりとっても問題無し!2分3分ドンとこいのJILVA-170の性能が頼もしいです。

フルサイズ対応を謳うBORGではありますが流石にフルサイズともなると周辺減光はそれなりの物でフラットでしっかり補正しないと周辺をしっかり出そうとして中央が露出オーバーになるか、中央の色を出そうとして周辺がドンと暗くなるかの2択になってしまうのでそこは手を抜けないのが残念です

ちなみに手を抜いてフラット補正をしないと

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こうなります(˚ ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )

難しいですね。

ただ、現場にカメラと赤道儀を持って行ってシャッターを押すだけ、オートガイダーもPCも不要のこの組み合わせはとてもラクチンです。しばらくこれでやっていけそうです

JILVA-170がやってきた

発注から約半年、ようやく到着しました。

(株)輝星 のポータブル赤道儀、「JILVA-170』!!

 

ポータブル赤道儀のSWATやTOASTシリーズの開発に深く携わっている、元天文ガイド編集長の高槻幸弘様の手による高性能ポータブル赤道儀です。公称ピリオデックモーション値が±4〜5°と言う360mmのBORG90FLを長時間ノータッチで露出できる精度を持っているのがなんと言っても一番の特長でしょう。

この高精度を実現するために採用されているのが直径162mmの巨大なウォームホイール

高性能と評価の高いSWAT350でさえ105mm(我がTP-2は83.5mm)ですから、それを遥かに超える大きさのウォームホイールを精度向上の為に採用しています。そのため、SWATやTOASTシリーズの様な長方形に近い形状では無く、「大きなな円盤にコントロールパネルが付いた」様な独特の形状となっています。

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この為従来の様にターンテーブル上に自由雲台直付けという撮影スタイルではこの円盤部が邪魔になり撮影範囲が以前よりも制限される為、別売りのベンチバーを用いて中心を避けて雲台を配置し、バランスを取る為に逆サイドにカウンターウェイト代わりの重しとなる機材を置く必要が出てきます。

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イメージとしてはこんな感じ

少し赤道儀っぽくレイアウトすると

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赤緯方向の移動を自由雲台で代用してウエイトは装着が簡便かつ重い物と言うことでTP-2を使用

赤道儀+赤道儀というシュールな形になりますがこれでかなり自由に動かせます。

カッコ悪いのでウェイトは暇を見つけて自作しようかな…(˚ ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )

雲台とベンチバーの固定がネジ一本なので使用中にネジの緩む方向にグルリと回る可能もあるので、使用する雲台はベンチバーとの接触面積の大きいもの、つまり大きい雲台でないと危険でしょう。実際ウェイト側の雲台が負荷に耐えかねて回り出すことが何度かありましたが、今のところドライバーで強力にねじ込むことでなんとかなっていますが、予算ができたらこの辺りをなんとかしたいですね

後は晴れるのを待つのみです

 

 

 

ISO3200で撮ってみたM42

高感度が売りなKPであえてISO3200という「そこそこ」の感度での撮影を先日考察したダイナミックレンジを考慮しながら行なってみました。

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撮影年月日:2019年1月13日

撮影場所:士別市上士別町

カメラ:PENTAX KP

赤道儀:TOAST TECHNOLOGY TP-2 

BORG90FL 360mm f4 ISO3200 60秒 15枚コンポジット

久しぶりの晴天に恵まれて(上弦の月の下でしたが)ISO3200でのテスト撮影ができました。

氷点下22℃のベルチェ素子要らずの天然の冷却効果の下での撮影です(˚ ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )

なにぶん極寒の中での撮影ですので手早く終えないとバッテリーがあっという間に無くなります。それを考慮して露出としてはアンダーですが、1枚60秒で撮影してみました。

結果としては高感度の撮影と比べてかなり強調をかけても画像が破綻しないというありがたい結果に。

周辺のモヤモヤした部分も少し見えてきました。もう少し露出時間をかけるともっと見えてきそうな気もします。

ただ、周辺減光もしっかりと強調されていますね。そろそろフラット補正を覚えないと…

 

やはり低感度でたっぷり露出かけた方が結果は良いですね。ただ、ポタ赤で360mmを2分〜3分かけて撮影するのは今のヘナチョコな腕前ではそれなりにギャンブル、さらに精度の良い赤道儀かオートガイド機能が欲しい所ですが…

 

PENTAX KPと星空を素人なりに再度考えた

天候にも恵まれず、仕事も忙しくなかなか写真の撮れない日々

天文関係のホームページを巡回するのが日課になりつつありますが、PENTAXのホームページで

(http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/photo-life/astro/)で☆男さんこと笠原隆樹さんが

「現在のデジタル一眼カメラを見ると、ISO3200辺りにダイナミックレンジの壁が存在するように感じます」、と撮影時のISO感度について言及されていました。

天文ガイド編集長の星爺こと高槻幸弘さんも

「適正露出はデジイチならISO1600で2~3分が日本の空の適正露出」

とのこと。

やっぱり、高感度、短時間露出という今までの路線は一般的な撮影の逆をいっていますよね

(˚ ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )

ここで今までの「写れば良し」から「それなりに見栄えを追求する」に方向転換するべき時が来たのでしょうか?

そんな訳で感度上昇に伴うダイナミックレンジの変化を確かめるべくphotonstophotos.netからデータを拝借します。

 

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当たり前ではありますが、感度の上昇に伴いダイナミックレンジは降下していきます

PENTAX K1・K1MarkⅡ・KPのデータですが、ISO640を境にK1MarkⅡ・KPはアクセラレータユニットのお陰でダイナミックレンジが上昇しておりISO3200近辺までKPはK1より1段分くらいのアドバンテージがありそうです。とても84000円で売っているカメラとは思えません(笑)

高感度ではKPはK1と差は無くなりますね。

他社一眼レフと比べると

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こんな感じ、KP頑張っています(笑)。これも同様にISO3200までは1段くらいの差があるようです。

つまり、PENTAX KPでの天体写真の画質における美味しい所はISO800から3200くらいの間でたっぷり露出かけましょうということなんですが、 実は私ISO6400未満で星空を写した経験がほとんどありません(泣)

だって高感度が売りのカメラなら使いたいじゃないですか高感度、20秒や30秒の露出で星雲が見えるのは楽しいものです。

でもそろそろ1枚の露出に時間をかけても良いかもしれません、せっかくダイナミックレンジに有利な点を持つKPを保有しているのだから!!

待て次回(何時だ?)

 

 

パックマン星雲(NGC 281)

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影地:士別市上士別町

カメラ:PENTAX KP

赤道儀:TOAST TECHNOLOGY TP-2 

BORG90FL 360mm f4 ISO12800 80秒露出20枚コンポジット

画像の回転・トリミング処理

 

 

カシオペア座の散光星パックマン星雲ことNGC281です。右斜め下方向に大きく口を開けたパックマンの姿が無改造のKPでもそれなりに見てとれます。

秋の天の川のど真ん中のこの辺り、星が多いので星雲の強調処理と共に星まで目立ってしまって見苦しい感は否めません。星のマスク処理を早く覚えないと駄目ですね。

 

 

忘れ物

タイトルに特に詩的な意味はありません(笑)、ブログにアップし忘れたファイルを見つけたので2枚ほどご紹介させていただきます。

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撮影地:士別市上士別町
カメラ:PENTAX KP
赤道儀:TOAST TECHNOLOGY TP-2 

SIGMA18-35㎜F1.8DC 18㎜ F1.8 SS30秒 ISO1600

定番の天の川ですね、この焦点距離シャッタースピードなら追尾する必要なかったかもしれません。もう少し露出時間を延ばしたかったのですが街頭などの光害のせいで昼間の景色と天の川の合成写真みたいになってしまって断念しました。

空の暗いところでしっかり撮影してみたいですね

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撮影地:士別市上士別町

カメラ:PENTAX KP

赤道儀:TOAST TECHNOLOGY TP-2

BORG90FL 360mm f4 ISO51200 RRS30秒

 

リアルレゾリューションシステム1枚撮りでのCrescent Nebulaです。

この辺りは非改造のカメラでもあちこちに赤い星雲が見えて賑やかですねー

撮りっぱなしだと流石にノイジーですがそこはPhotoshopマジックで(笑)

意外と写るもんだなーと、最初に期待しなかったぶん、妙に感動しました。